2018年の夏は平成最後の夏でしたね。そして記録的な猛暑でもありました。過酷な猛暑がひとつの災害と認識されたことも印象的ではなかったでしょうか。
このような記録的な暑さが今後も続くなか、エアコンなしで過ごすのは危険があります。そして、エアコンをつけているのに部屋が冷えないなんてことになれば、パニックに襲われるかもしれません。
「冷房をつけているのに冷えないなんてことあるの」と思われた方、実はエアコンのよくあるあるトラブルのひとつなのです。それも、エアコンが冷えないのはガス漏れが原因かもしれません。
今回はエアコンの効きが悪い、または全く冷えないときに確認していただきたい、「エアコンのガス漏れ」についてご紹介します。
目次
エアコンからガスが漏れることがある
「エアコンのガス漏れ」と聞いてピンとくるでしょうか?エアコンにはガスが使用されています。もちろん、都市ガスとは異なる種類のガスであり、温度調節機能の非常に重要な役割をはたしています。このガスが漏れる、または完全になくなってしまうことにより、部屋の空気を冷やすことができなくなってしまうのです。
ガスが漏れる原因
エアコンの要ともいえるガスが漏れてしまう原因の主な3つをご紹介します。
原因1:施工ミス
まずは、エアコンの新規設置や、取り換え時の施工ミスが考えられます。施工ミスなんてそんなに起こるものかとお思いでしょうが、実際にはエアコンのガス漏れのほとんどが施工ミスともいわれています。
原因2:配管の亀裂
長年利用しているエアコンであれば経年劣化により、配管がもろくなり亀裂が入ることがあります。また、引越しなどでエアコンを移動させたり、掃除で無理に配管接続部を動かしてしまったりと、なんらかの衝撃が加わって配管に損傷や亀裂がはいってしまうこともあります。
原因3:メーカーの初期不良
エアコンの初期不良そのものはあまり件数としては多くないかもしれません。しかし、製造時に不良品が出てしまったり、配送中に損傷してしまったりということもあり得ます。
このように、長年使用することでの影響や、何らかの事故、そして施工のミスなど、エアコンのガス漏れは複数の要因があり、いつ起きるとも限らないのです。
エアコンのガスは”冷媒”の役割を担う
さて、ここで少しエアコンのガスについて解説します。漏れてしまうと温度調節ができなくなってしまうガスの正体は、冷媒ガスといわれるものです。
エアコンを冷房で運転しているとき、部屋の中の熱をエアコンが吸収しています。その熱を室外機へと移動させて、最終的に外へと放出させています。室外機から熱を感じるのはこのためです。この熱を運んでいるのが冷媒ガスなのです。
このように、冷媒ガスがなくなれば、熱を外へと放出させることができなくなり、エアコンをつけていても部屋は冷えないのです。
エアコンのガス漏れをそのままにするデメリット
もちろん、温度調節ができないエアコンでは使用する意味がありません。なんとなく冷えにくくなっているけど、冷房が使えないわけでないという場合にエアコンの設定温度を下げて、強引に使用し続けていませんか?
そのような使い方は電気代がかさんでしまうだけでなく、無理に使用し続けることでエアコンが壊れてしまったり、修理にかかる費用が膨大になってしまったりするかもしれません。エアコンの効きが悪いなと感じたら、エアコンのガス漏れも疑ってみて、早めに対処することが最善です。
ガスが漏れていないか確認してみよう
長期間エアコンの掃除をしていないと、汚れがたまり冷暖房の効率が悪くなってしまいます。そして適切に掃除しているにもかかわらず、エアコン効きが悪いという場合にはガス漏れしていないかも確認してみましょう。
室内機の内部に霜ができていないか確認
エアコンの室内機の内部には熱交換器といわれる金属のパーツがあります。この熱交換機に霜がついている、または凍ってしまっているという場合にはガス漏れである可能性が非常に高いです。
しかし、最近のエアコンではガスが漏れてもこのような状態になることがなくなりましたので、新しいエアコンをご利用の場合はこの限りではありません。
室外機にも霜が付いていないか確認する
そして、エアコンがガス漏れしていた場合、室内機だけではなく室外機の配管にも霜がつくことがあります。室外機のパネルを開けてみないと、配管に霜がついているか確認できないタイプのものもあります。
室外機の配管に水が付着している場合には問題ありませんが、配管に真っ白く霜がついているのであれば、ガス漏れの可能性が高いといえます。
すべての冷媒がなくなるとエラーが表示される
多くのエアコンにはガス漏れなどのトラブルを通知するため、エラーが出るようになっています。しかし、エラーが出るのはすべての冷媒ガスがなくなってからということが多いのです。
ガスが少しずつ漏れている最中では、このようなエラー表示が出ないので、効きが悪くなっていてもガス漏れが不調の原因だとは気づきにくいものでしょう。そして、エラーが出たときは、ガスが完全になくなっているのでエアコンはまともに使えない状態というわけなのです。
プロに相談してガス漏れ問題を解決!
エラー表示がなくてもガス漏れが疑わしい場合、すぐにエアコン修理のプロに相談しましょう。早めに気づき対処することで、エアコンが使えなくなってしまうことを防げます。早めに修理をおこなえば、費用も少なくて済み、修理が困難で買い替えとなってしまうことも避けられるかもしれません。
エアコンを取り付けてくれた業者にまず連絡
エアコンの取り付けから間もなく、ガス漏れが考えられる場合、取り付けてくれた業者へ連絡しましょう。前述したように、ガス漏れの原因でもっとも多いのが施工ミスです。
施工ミスやエアコンの初期不良が原因であれば、修理や取り換えにかかる費用を負担しなくてもよい可能性が高いのです。業者や訪問担当者が誰なのか、連絡先はどこなのかなど、取りつけの業者情報はしっかり確認、保管しておきましょう。
ガス漏れ修理は業者に依頼する
エアコンの故障を防ぎ、効きをよくするためにも定期的な掃除が必要です。そしてエアコン掃除であれば、どなたもそれほど難しくはないでしょう。しかし、エアコンのガス漏れの対処は誰にでもできるものではありません。
まず、困難なのはガス漏れ箇所の特定です。配管に亀裂がはいっているのか、室外機との接続部分で不良があるのか、エアコンの仕組み、施工を熟知していないと原因箇所の特定は不可能といえるでしょう。
さらに、不良箇所特定し、ガス漏れの原因となっている部分を修復できたとしても、ガスを補充しなければなりません。ご自宅のエアコンに必要なガスがどういうもので、どれくらいの量を補充すれば適切なのかわかりませんよね。
なんらかの規制があって、業者でなければできないというわけではありません。しかし、節約のためにご自身での作業を検討しているのであれば、やめておくべきです。
エアコンのガス漏れ修理に失敗すれば、最悪の場合エアコンの買い替えが必要となってしまうでしょう。そうなれば、最終的にかかる金額は業者に修理依頼するよりも高額になります。費用を抑えて、エアコンが使用できない期間を発生させないためにも業者依頼がなりより望ましいのです。
無料で相談することができます
エアコンのガス漏れなのか確認したい場合、業者によっては無料で相談することもできます。エアコンの効きが悪いとき、ガス漏れなのか、ほかにも原因があるのかによって修理の内容・料金も変わってくるでしょう。
しっかりと原因を見極めて対処するためにも、現地調査は欠かせません。そして現地調査をおこなうことによって、より正確な料金を把握することができるのです。無料で現地調査をおこなう業者に相談し見積りをとり、納得したうえで修理を依頼しましょう。
エアコンのガス漏れを防ぐ方法
エアコンのガス漏れを防ぐ方法はあるのでしょうか?ガス漏れの原因の多くは施工ミスであることはお伝えしました。このため、エアコンの設置から、信頼できる業者を選ぶ必要があります。
引越し、買い替えなどエアコンの設置を依頼するタイミングでは、なにかと物入りにもなるでしょう。なるべく費用を抑えたいものですが、料金だけで選ぶことや、ましてやプロでないのにご自身で設置してしまうのはやはりリスクがあります。
施工実績のある業者であれば、アフターフォローも用意しているでしょう。そういった点からも設置を依頼する業者を選びましょう。
まとめ
1年を通して使用するエアコンには効きが悪い、部屋が冷えないなどトラブルは起こりやすいものです。深刻な事態にならないよう定期的に掃除することが大切ですが、エアコンのガス漏れという、ご自身では対処が難しいトラブルもあります。
もし、エアコンの効きが悪くなっている場合には、ガス漏れしていないか確認してみましょう。そして、ガス漏れのおそれがあるとき、ご自身では判断が難しいときにはプロの助けを借りましょう。
無料で現地調査をおこなってくれる業者もあります。エアコンが故障して使えなくなってしまう前に、早めに相談しましょう。